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Webコミュニケーションとグローバルサイト:効果的なリニューアルを実現するには

 グローバル企業におけるWebコミュニケーションは、単に情報を多言語で発信するだけでなく世界中の多様なステークホルダー(顧客、パートナー、従業員、投資家など)と信頼関係を築き、ビジネス目標を達成するための戦略的な仕組みそのものです。

その重要な要素は、大きく以下の4つに分類できます。

1. グローバルとローカルを両立させる「コンテンツ戦略」

一貫した企業ブランドイメージを保ちつつ、各地域の文化や市場に深く根ざしたアプローチが求められます。そしてさまざまなステークホルダーを誘引し、情報ニーズを満たし、つながれる設計が重要です。 

2.  一貫性と柔軟性を兼ね備えた「ブランディング」

Webサイトは、グローバル市場における企業の「顔」です。どの地域のサイトを訪れても、ユーザーが「同じ会社である」と認識できることが重要です。各種ガイドラインやテンプレートの整備が有効です。

3. シームレスな「ユーザーエクスペリエンス(UX)」

世界中のユーザーが、言語や文化、利用環境の違いを意識することなく、快適にサイトを利用できる設計が求められます。ストレスなく要求が満たされ、新たな情報にも意図せず触れられる機会を作ります。

4. 継続的な改善を支える「運用体制とテクノロジー」

優れたWebサイトも、公開後の運用が伴わなければ価値を発揮できません。CMSの拡張性・柔軟性、本社と各国現地とのグローバルでの円滑な運用を支える基盤が重要です。

 

ここで、グローバルWebサイトについて考えてみます。

海外事業強化という会社の方針に沿って、アクセスが少ないグローバルサイトのリニューアルを検討している

こういったご相談をいただく場合があります。

グローバルWebサイトツリー

このプロジェクトを成功に導くために重要な最初の3ステップをまとめました。

1. 現状サイト分析

ご相談はグローバルサイトだったとしても、日本を含む各国のサイト、およびSNSアカウント等も含めて、全体でのUX、サイト構造、アクセス解析、ユーザー属性やエンゲージメントなどを把握します。

2. 競合・ベンチマーク分析、市場分析

競合他社やベンチマークサイトの分析で、日本・グローバル・各国サイトの情報構造、業界動向、UX・UIの特徴や機能、またツールを使用してユーザーやSEO視点でも分析し、参考になる点などを洗い出します。

3. 目的・目標・課題・あるべき/ありたい姿

プロジェクトの目的・目標が当初の通りでいいか再度見直します。目標達成に向けた課題を列挙、あるべき/ありたい姿を定義してクライアントと合意形成を図ります。日本を含む各国サイトとグローバルサイトの構造や役割、全体Webコミュニケーション戦略を精緻化します。

 

この初期段階がプロジェクトの根幹となります。なかでも現状サイト分析は課題を明確にするために非常に重要で、キーパーソンや顧客インタビューを通じて課題を抽出することが有効な場合もあります。

企業やブランドのポジショニングによっては、グローバルファースト(グローバルコミュニケーションを出発点に、日本を1つの重要ローカル市場として捉えること)での構造設計が有効な場合があり、多くの関与者を巻き込んで目指すゴールを定めるために多くの工数をかける必要があるかもしれません。

この3ステップで合意を形成し、予算・スケジュール・体制を策定する際にも反映することが、要件定義プロセス以降も、そしてプロジェクトの成否をも左右します。

 

ウィルフォースでは規模の大小問わずWebサイトの新設やリニューアルにおけるRFP作成支援、要件定義といったプロジェクトの立ち上げ時期から実装後の運用まで、事業やブランド戦略と現場のニーズ、そしてユーザー体験をつなぎ、クライアントのゴールまで伴走支援いたします。

ご興味のある方は、お気軽にお問合せください。 

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