「どんな天気も活かす」海外事例に学ぶ気候連動型マーケティング
STIHL|天候連動型ソーシャル動画キャンペーン
業種:屋外用電動工具/ドイツ
ドイツの工具メーカーSTIHL(スチール)は、米国市場において、バッテリー式の屋外用電動工具シリーズのプロモーションとして、
Celtraとの連携のもと天候連動型のソーシャルメディアキャンペーンを展開しました。
この取り組みは、Celtraの公式ブログでも紹介されています。
キャンペーンの最大の特徴は、ユーザーの居住地域の天候に合わせて、最適な動画広告を自動で配信する点にあります。「晴れ」「乾燥」「雨上がり」など、天候に応じた内容に切り替えながら、
米国内の郵便番号単位で精密なターゲティングを実施。これにより、ユーザーが関心を寄せやすいタイミングで、役立つ情報を自然に届ける設計が可能となりました。
たとえばこちらの動画では、乾燥による木のストレスの見分け方を紹介しています。
「IDENTIFY DROUGHT STRESS(乾燥によるストレスを見極めよう)」
- 登場人物:STIHLの認定樹木管理士 Mark Chisholm 氏
- シチュエーション:屋外で木の枝を観察している
- 乾燥ストレスを受けている木のサイン(葉が緑でないなど)を見つける方法を紹介。これにより、早期に対策を取り、木を健康に保つことができるというメッセージ
このキャンペーンでは、動画の最後まで再生された割合が113%向上し、広告が届いたユーザーのリーチ数も61%増加するなど、大きな成果が報告されています。さらに、クリック率やウェブサイトの滞在時間といった行動指標も大幅に改善されました。
天候という日常的で誰にでも関係のある要素に広告の内容やタイミングを合わせることで、ユーザーにとって“自分ごと”として受け取られやすくなり、無理のない形で行動を促すことができた点が、この施策の成功を支えています。
Cornetto|天候・在庫・ロケーション連動型オムニチャネル広告
業種:アイスクリームブランド/イギリス
イギリスのアイスクリームブランドCornetto(コルネット)は、広告の“出しどき”と“出し場所”を精密にコントロールするユニークなキャンペーンを実施しました。その核となったのが、The Trade Deskと連携して開発された独自の広告配信システム「Soft Server」です。このシステムは、「晴れている」「店舗に在庫がある」「その地域にターゲットが多い」
という3つの条件をすべて満たした場合にのみ、広告を自動配信します。
さらに、音声・ディスプレイ・屋外広告など複数チャネルを組み合わせたオムニチャネル型で展開。ユーザーが「今ちょうど食べたい」と思うタイミングに合わせて、ぴったりの広告が届けられました。
この革新的な取り組みが評価され、「Bid Factor Awards 2024」のBest Use of Innovationを受賞。
市場シェアは目標の2倍以上に拡大し、広告のリーチも約50%増加、売上も大幅にアップしました。
特筆すべきは、こうした高精度な配信をクッキーや個人情報を使わずに実現している点です。
プライバシーに配慮しながら、必要な人にだけ届く新しい広告手法として注目を集めており、現在ユニリーバではこの成功を受けて、Cornetto以外のブランドにも「Soft Server」の活用を広げる予定です。
2つの事例に共通するのは、気候や自然環境をマーケティングの制約ではなく、ユーザーとのつながりを生む共創の要素として捉えている点です。
製品スペックや技術だけでなく、どんな環境下で役立つのか・どう共に機能するのかを伝える視点が、ブランド価値の差別化に直結する時代になっています。
サステナブル視点を取り入れたブランディング、海外向けプロモーション設計、グローバルな視点での訴求構成など、お困りごとがあればお気軽にご相談ください。
🔗 引用・参考リンク
STIHL(スチール)|天候連動型ソーシャル動画キャンペーン
Cornetto(コルネット)|Soft Serverキャンペーン
