目は口ほどにモノをいわない?

みなさんは、メールやSNSで絵文字を使っていますか?
文章だと伝わりにくい微妙な感情を、絵文字だと簡単に直観的に伝えることができるので、私もよく活用しています。
この絵文字、日本と海外では違うことをご存知ですか?
日本の絵文字はタテ向きで、目で感情を表すものが多いですが、欧米の顔文字はヨコ向きが一般的。そして、口のカタチで感情を表現するものが多いのが特徴です。
比較して見ると、その違いがよくわかります。
<日本> (^^) (*_*) (>_<)(*_*)(+_+)(@_@)
<海外> :) :( :-o :))))) :_(「涙」:-C 「不機嫌」
この違いは、感情の読み取り方の文化の違いを表していると言われています。
口は、顔のなかでも筋肉の動きも大きく、目立ちやすいパーツです。
自分の感情をストレートに表現する欧米の人々は、口はもっとも感情が現れやすいパーツとなるので、相手の表情を見るときは口に注意が向かいます。
反対に自己主張を控える日本人は、コントロールが難しい目に注意することで相手の微妙な感情の変化を探ろうとする性質が備わったと言われています。
顔文字に限らず、例えばアニメのキャラクターも、日本は目を大きく表現し、欧米では感情の誇張表現は口元を強調して表現するようです。
コロナ禍でも欧米でマスクに抵抗が強かったのは、こういったところにも原因があるとも言われています。
マスクで口元を隠すと相手の感情が読み取れず、「怖い」と感じるようです。
日本では、目を隠すサングラスをしたら「怖い」と感じられるのと同じことですね。
このように、感情の読み取り方ひとつをとってみても、文化の違いが大きくあります。
当たり前と思っている表現が、海外では通用しない、ということは日常茶飯事。
円滑な異文化コミュニケーションやクリエイティブは、こうした違いを理解したうえで行うことが大切です。
<参考論文:日本とUSAの比較で実施>
https://lynx.let.hokudai.ac.jp/~myuki/paper/Face%20paper%20JESP%20in%20press.pdf
https://www.ngu.jp/media/180418_ChuKei_Opinion_Assoc.-Prof.Shibasaki.pdf